ニュースリリース
2024年11月22日 掲載
2024年11月20日(水)、宮崎大学創立330記念交流会館において、第14回宮崎大学産業動物防疫リサーチセンター(CADIC:Center for Animal Disease Control)国際シンポジウム「世界から学ぶアフリカ豚熱対策」を開催し、オンラインも含めて120名を超える皆様にご参加いただきました。
まず、國保健浩氏(農業・食品産業技術総合研究機構 主任研究員)から、アフリカ豚熱の現状と日本の取り組みについて報告された後、Annick Linden(アニック リンデン)氏(ベルギー リエージュ大学教授)から、世界で唯一イノシシにおけるアフリカ豚熱の排除に成功したベルギーにおける清浄化戦略についてお話しいただきました。
後半は、宮崎大学で修士号と博士号を取得したNguyen Van Diep (グエン ヴァン ディエップ)氏(ベトナム AVAN Viet Nam., JSC)とJurrgen Richt(ヨーガン リヒト) 氏(アメリカ カンザス州立大学教授)から、ベトナムとアメリカにおけるアフリカ豚熱に対するワクチン戦略や開発状況について、最新の研究知見を報告していただきました。また、講演後は、世界各地に広がるアフリカ豚熱の脅威に備える対策について活発な意見交換が行われ、とても有意義な国際シンポジウムとなりました。
宮崎県では、2010年に発生した口蹄疫により、約7万頭の牛と約22万頭の豚が殺処分されるという未曾有の惨事に見舞われたことから、2011年に、日本で唯一の産業動物感染症を専門に扱う研究センターとしてCADICが開設されました。CADICでは、アジアにおける産業動物感染症の研究拠点として最先端の研究を推進するとともに、国際協力機構(JICA)や県などと連携しながら人材育成を行い、日本のみならず海外からも多数の学生や研究者を継続的に受け入れています。また、設立以来、年1回の国際シンポジウムを開催してきており、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ、アフリカ豚熱などの悪性産業動物伝染病に関する最新の知見や情勢などを提供してきました。
CADICでは、引き続き、産業動物感染症制御に関する先端研究に取り組み、産業動物防疫活動においてグローバルに活躍できる人材の育成に努め、本県をはじめとする畜産業の発展に貢献してまいります。
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